全国各地でB級ご当地グルメのイベントが盛んです。その地方に昔からあったメニューもあれば、元々あった料理に新しい工夫を加えたもの等、実に様々です。
当然、人々から共感を得られるメニューとそうでないメニューがありますが、その分かれ目は人の持つ郷愁感(ノスタルジア)のような要素が大きいと思われます。
Aさんは地方都市で和菓子店を経営しています。各地の他店舗を視察してスーパーや和菓子チェーンに負けない商品づくりに励んできましたが、地域の顧客からはあまり注目されず、売上はここ数年低下をしていました。
Aさんが「商品の差別化」発掘についてヒントを得たのは、県外で見たあるお祭りに使われていた小道具でした。その町の菓子店で、お祭りの小道具の形をした商品が観光客や地元客によく売れていたのです。Aさんは地元で有名な文化財・歴史的建物等の造形に着目して商品を作ったところ、観光客だけでなく地元客からも注目されました。Aさんは商品差別化の重要性を認識していましたが、情報収集法や活用法が的を射ていなかったことに気づきました。菓子類や料理等の差別化とは、単に他所と違う商品を見つけることだけでなく、顧客の郷愁感や優越感等を満足させる付加価値を加えた商品を発掘することでありましょう。