無料ビジネスが盛んです。これは商品(飲食物を含めて)やサービスの全部又は一部を無料で提供し、ビジネス全体としての採算性と売上拡大を図るものです。
無料ビジネスの典型例は携帯電話販売やフリーペーパーですが、販売・飲食・サービス業の多くで採用されています。例えば、コーヒー等の1杯目を有料にして2杯目以降を無料にしたり、ホテル代の1泊目を有料にして2泊目を無料にしたりします。お試し券を配ったり、試供品を提供したりして、無料又は割引価格で商品やサービスを提供する販売促進策も盛んです。スーパーマーケットやデパ地下等の試食コーナーも広義の無料ビジネスかもしれません。
商品販売・サービスには従来から有料と無料が混在する物が多くあります。例えば、書籍販売では、お客が店内の本をいくら読んでも無料です。他方、マンガ喫茶のように、マンガ本等の書籍閲覧を有料サービスの中心に据えるビジネスもあります。このように、従来は無料で立ち読みしていたような行為に何らかの付加価値を工夫して有料化し、独自のビジネスになったものもあります。『徒然草』第117段にもあるように(友にしたい人は、物をよくくれる人・医師・知恵のある人)、無料品の提供は上手に利用すればビジネスに大変役立つものです。