1980年頃以前の本は大抵箱入になっていました。しかも本には薄い包紙が着けてあって、本屋で見る時は丁寧に扱い、購入して読後は本棚に収納していたものです。しかし、最近本の装丁は簡易になり、文庫本も増えて、一度読んだ本は捨てるかリサイクル店にタダ同然で売る人も少なくありません。ビジネスマンが仕事関連の本を買う目的は、一般に作業手順の仕法や何か仕事のヒントになる智慧を得るためでしょう。その際聞く言葉に、「いくら本を読んでも仕事現場の役に立たない」というものがありますが、この言葉は読書の習慣がある人からはあまり聞かず、むしろ希に本を買って(又は借りて)読む人に多いような気がします。
これは当たり前のことで、本から得る知識のうち丁度良く特定の仕事や生活に当てはまるものは意外に少ないのではないでしょうか。私も読書が好きでたくさんの本を読みますが、真に仕事や生活に役立つと思えるものは全体の1割未満です。さて、この役立つと納得した本は、まず最低2回読むようにしております。また、特に役立つと思った部分は繰返し読んだり、コピーを取ってカバンに入れておいたりします。関連する本を読んで情報量を拡張したりもします。こうして、読書のほんの一部分ですが、仕事や生活等に役立つ「智慧」を本から借りることが出来きます。