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作成日:2012/11/20
気まぐれコラム《場所による商売の成否》

 人の運命(会社や国家の運命も)は「天地人」(天の時、地の利、人の和)に依るとされますが、商売の成否は地の利(立地条件等)が重要です。開業相談を受けていつも心配するのは、資金準備に比べて開業場所の選定が疎かである場合が多いことです。坂本龍馬は『史記』の李斯(りし)列伝を読んだことが土佐を脱藩する動機であったと言います。李斯は秦の始皇帝の丞相になった人です。「役所で厠の中の鼠が糞便を食らい、人や犬が近寄ると、驚き恐れて逃げるのをしばしば見たが、蔵に入ると、蔵の中の鼠は貯蔵米を食い、人や犬におびえることもなく、広々とした軒下にいるのを見た。・・中略・・人の賢と不賢は、たとえば鼠のように、ただいる場所のちがいによるだけだ」(出典:小竹文夫・小竹武夫訳、筑摩世界文学大系7)。そもそも、商売の成否が立地条件に左右されことに気づかないのは、経営ビジョン(事業分野・規模・システム等)や経営戦略(顧客ターゲットや品揃え等)の計画が十分に練られてないことに因ります。事業内容を明確にすれば、商売に適する具体的な場所が限定されるはずです。始めから自宅や特定場所(偶然貸店舗が見つかった)等に拘ることは問題です。予め何を観察するかを決めて、現地に繰返し行くことが必要です。