時代とともに流行る産業は大きく変化しますが、社会の風習や経済情勢の変化も速くなって、時流に合った商売や戦略の選択が難しくなっています。マスコミで企業の寿命30年説等が出たことがありますが、今現在順調な企業と雖も数年後までの保障はありません。
商売の成果は、どんなに奮闘しても報酬が少ない場合もあれば、月並みな努力で大きな報酬が得られる場合があります。一般には「時勢」とか「経営力の先見性」等と言われますが、具体的には流行る産業の勢いをしっかり観察して、その勢いに適合した経営戦略を選ぶ先見力に掛かっているようです。
例えば、店舗のチェーン展開をする場合、その業種業態に勢いがあれば立地条件や採算性等を厳しく制限しないでより多くの店舗をより速く出す戦略を採ることがあります。産業に勢いがあって、担当させる人材の採用に誤りが無ければ、大抵勝利するものです。反対に、このような勢いが無い場合は、経営の内側を守る堅実な経営戦略を選択せざるを得ません。
勢いのある業務であるか否か(又は勢いのある経営戦略であるか否か)を見極めるコツは、日頃からマスコミ媒体への発表頻度等を観察したり、商店やデパート等で商品の品揃えや流行商品の変化を観察したりする心掛けが大切です。