仕事の成果は20%の仕事によって80%獲得していると言われる(パレートの法則、80―20の法則等と称する)。言い換えれば、成果に結び付く仕事は、全仕事の20%しかないということである。
実際に一日の仕事内容とその成果を分析すると、特定の仕事又は従事した時間の20%で80%程度の成果を得ていることが珍しくない。これが、仕事は一般に優先順位を決めて遂行すべきと言う理由でもある。以上は、成果の上がる仕事は選ばなければいけない教えとして大抵の人に共感されるが、問題は成果の上がる仕事の手順である。営業や新規事業等の企画提案書と言うと、一般に何をするかを一番に考える。実は成果に結び付くのは、何をするかではなく誰と組むのか(提携・取引先、社内の協力体制、協力銀行、対象顧客等)、どこでするのか(店舗・工場の立地、販売商圏等)である。例えば、既存の店舗が多店舗化する場合であれば、細かく商品構成や接客法等を考える前に協力体制や出店場所のビジョン(駅前・住宅地・幹線道路沿い等の別、商圏人口、街の特性等)を優先しなければならない。また、最近は戦略経営が叫ばれている。一般に何を重点的に実施するかを重視するが、成果を上げる為には誰と組んでどこで実施するかを忘れてはならない。