ことわざに「身過ぎは八百八品」等とあるように、現代社会には驚く程多くの商売があります。例えば、職業一覧表で「貸(レンタル)〜」を調べれば、「貸衣装」「貸植木」「貸タオル」「貸会議室」「貸ギャラリー」「貸自転車」「貸スタジオ」「貸倉庫」…等と続きます。特に、飲食店は年々種類が拡大し、フランス料理・イタリア料理・中華料理等は既に日本独自の飲食分野のようになっています。近年、タイ・インド・スペイン・韓国・ロシア・ベトナム…と、世界中の国名がついた飲食店が次々に登場しています。また、既存業種の飲食店が、関連業種店のサービスを調べてアイデアを練ることがあります。例えば、フランス料理店がイタリア料理メニューを加えて顧客層を増やしたり、喫茶店が特定の曜日や時間帯を貸切り制にしてパーティ需要に応じたり、ホテルや料亭の調理人が家庭に出張して宴会調理に応じたりと、サービス多角化を図ることもあります。大事なことは、経営戦略策定に際して自他の商品サービス・接客法・店舗施設の情報を収集し、自店の経営に取入れることが有効かどうか真剣に検証することです。「検証する」とは、各情報内容を正確に収集して学ぶこと、実際の商品・接客法・設備等を視察すること、実施前に採算性や必要資金等を試算することでしょう。