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作成日:2014/04/10
気まぐれコラム《鋸(のこぎり)商い》

 江戸時代、近江商人等の商法に、「鋸商い」といわれるものがありました。大阪や近江で仕入れた産物を持って江戸に行き、売った代金で仕入をして京都や大阪で売るという、鋸のように往復稼ぐ商売です。この工夫をしない場合に比べて、時間と資金を2倍に活用出来ます。また、海運業者等が行きと帰りに別々の荷物を引受けて運ぶ等も同じ商法です。鋸商いは、現代でも宅配業・運送業・海運業等で活用されていますが、広く解釈すれば活用モデルを多く発見することが出来ます。例えば、中古車販売や古本・宝飾品・時計・バッグ等リサイクルショップです。顧客からの買取りによって儲け(市場での卸や業者間取引)、顧客への販売によって儲けられます。運が良ければ、商品を売りに来た顧客が別の商品を買うかもしれません。業者側の稼働が必要無い分、本来の鋸商いよりも効率が良いと言えるでしょう。また、銀行等も同様で、顧客からお金を預かって、証券や事業に投資したり、同じ顧客にお金を貸したりして多種多様なルートで収益を上げています。商売の理想は、追加の経費や時間を出来るだけ少なくして収益を増やすことです。安易な事業多角化とは異なり、鋸商いは多角化ではなく本業サービスの新規創造と効率化(人材・人脈・技術・時間・資金等)をシステムとして活用するものといえるでしょう。