従来から「半農半漁」という職業形態があります。例えば、家族のうち女性たちは農業をし、男性たちは漁に出る。或いは、1年の半分くらいは家族全員で農業をし、半分くらいは漁をする等です。また、一般の会社(又は公務員)をしながら、夜間や休日を使って別の仕事をしている人もいます。中には、夜間や休日の仕事が主になって、転職してしまう人も珍しくありません。
これまでは兼職禁止条項によって、正社員や公務員が別の仕事(特に会社や店舗に勤務)を持つことは難しいとされてきました。しかし、バブル崩壊後の不景気により、一定のきまりを守って届け出等をすれば兼職禁止を緩和する仕事場も増えているといいます。
Aさんは学卒後中小企業に就職し、平凡な職業生活をしてきましたが、50歳の時に病気入院を契機に今後の生き方を真剣に考えるようになりました。これまで休日の趣味として竹細工や木工の仕事をしていましたが、退院後は休日だけ知人の作業場に補助者として勤務しました。数年でA氏の技術が向上して、アイデア商品の売れ行きと評判が非常に良くなりました。定年後は独立店を営むことを予定しているといいます。
人が天職を見つけたり、天職と思う仕事に転換したりすることは容易ではありませんが、生活基盤とする仕事を維持しながら自由時間を天職に使うことは可能でしょう。