知人が中国へ観光旅行に行って来たので、その感想を聞きました。「外国通貨を準備して行ったけれど、ほとんど使う機会が無かった。例えば、タクシーに乗ったら、お釣りが無いので現金は困ると言われた」といいます。今や、日本でもクレジットカードや電子マネー等で現金を使わないキャッシュレス決済の比率が2割程度です。韓国は9割超、欧米は平均4〜5割と聞きます。従って、来日する外国人旅行者が、キャッシュレス決済が出来ない店舗に不満を持つそうです。日本でもキャッシュレス決済を4割程度にする事が、政府の方針として報道されています。さて、外国人旅行者の利便性を除いて、日本をキャッシュレス社会にする緊急性があるのでしょうか。もちろん、交通機関料金やネット通販の決済等における利便性は否定しません。しかし、商店街で野菜・魚・惣菜等を買ったり、食堂を利用したりするような場合にもキャッシュレスを強制する必要があるのでしょうか。近い将来、商店へ行って、現金を差し出す事が恥かしくなるような社会になるかもしれません。寺社の賽銭、街角の募金、お年玉、冠婚葬祭等もキャッシュレスになるかもしれません。しかし、昔から紙幣や硬貨の材質・デザインに拘る日本人のキャッシュレス化の進展は外国に比べて遅いと思っています。