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作成日:2020/01/20
心の通信R2年1月10日《念彼観音力 その一》

 令和の年末年始にかけて、やはり、小生の近辺では、不思議に思うことが続けざまに起きている。不思議と言っても、ことさら奇異なことというわけではないが、これは、何か、昨今の自然界の異変や人間界の異常性と関係するのではないか。異常を案じて、如来のやむにやまれぬ思いから、こうしたことが示されてきているのではないかと感じている。なぜ、小生の近辺に、このような不可思議なことが、平成20年以降、生じているのかはわからない。また、それが生じたからといって、そのことが世の中にさしたる影響を大きく及ぼしているとも思えない。だが、確かに、これは何かを意味していると思わざるを得ないし、その意味性はかなりはっきりしているように思われる。

 これまでの不可思議なる現象は、全て、潜象(見えざる世界)と現象(見えている世界)が相即不離であること。大宇宙も小宇宙も銀河系も太陽系も惑星地球も自然も生命体も、分子も、原子も素粒子もあらゆるものが一体であり、それはまた、潜象の世界と相即不離であること。故に、本来、天地のコトワリ(法理)を感受した文明をこの現象界に創発せねばならないのにもかかわらず、それを無視して片寄ったままの文明であれば、地球は滅びざるをえなくなる。このようなことが、自然界における異変ばかりか、潜象の不可思議なる現象として顕れることは、本質的危機が差し迫っているのであろう。われわれ人類の意識の変革が急務なのである。

 もちろん、これまでの文明や文化に何ら問題がなければ、なにも、こうした転換など諮る必要性などはないだろう。だが、臨界点にでも達したかのように、地球レベルであちらこちらに現れ始めた異常な自然現象が身近に頻発するようになって、さすがに、どうも、われわれの文明の目指した方向に過誤があって、行詰まり、閉塞状態に陥っていると思わざるを得ない。しかも、地球レベルで萬延する病的恐怖心から、ウィルス的に伝染する欺瞞や搾取や専横が自然界や人類社会をますます悪化させ、狂わせ、破壊する末期症状を来している。今更ながらではあるが、このような異常性によって、これまで構築してきた文明の大転換を余儀なくされている。にもかかわらず、世界は、相変わらず、愚劣で熾烈な抗争を繰り返し、鈍重な享楽文化に溺れて、感受性が麻痺し、戦争が生み出した情報のネットワークによる情報操作に翻弄され、まるで神経細胞が異常を来すように、あらゆるネットワークが破綻し、機能麻痺に陥りかねない。AIや仮想現実に依存すればするほど、現実破綻の危機は大きいだろう。なぜならば、これらを扱う人間の異常性が変わらなければ、文明の進歩は頓挫し、救いようがなくなる。異常な人間がコンピューターを操るか、正常な判断をプログラミングされたコンピューターが異常な人間を操るか、それこそ摩訶不思議な戦いの時代が到来するのかも知れない。

 冗談ではなく、いま、世界は、たった一発のミサイルで、誰も望んでいなかった制御不能の戦争に陥りかねないところにきている。

 潜象は、何も、安楽浄土の安らかな神や如来や菩薩ばかりではなく、破壊と殺戮を企てている悪業の暗黒のエネルギーの地場を示していることもある。

 最新の量子論にパラレル(平行)宇宙を示唆するものがある。それは、物理的に可能なあらゆる宇宙が平行して存在するという理論らしい。

 それによると、まるで、あの世の天国と地獄が展開する場として宇宙は存在しているかのように思えるものである。

 そして、問題は、その場を作り出し、展開させているものの基盤に、量子レベルにまで及ぶ「こころ」という情報が作用しているということらしいのである。

 パラレル宇宙では、ある宇宙では慈悲や愛に満ちた天国や極楽浄土の惑星地球を展開させている場もあれば、絶えず覇権争いに明け暮れ、侵略と搾取、破壊と暴動を繰り返し、核戦争を起こし滅びつつある惑星地球も存在するという。物理学的にこれらは同時平行して展開するが、一つの世界にいるともう一つの世界は潜象して、見えなくなるらしい。こうしたパラレル宇宙が、ダークエネルギー、ダークマターのなかで、そして僅か全宇宙の4%ほどの現象界にパラレル宇宙とともに、われわれの三次元の大宇宙が展開されているということなのだ。

 さて、あの世ばかりではなく、この世であっても、自ら滅び行く世界を選択するか否かは、われわれ自身にかかっている。もちろん、世界はどんな宇宙であろうとも、いつかは消滅し、新生創造される動きの中にあるのであろうから、永遠不滅と言うことはない。ゴーダマ・ブッダも宇宙の実相は先験より今に経過し消失するから、虚妄の世界を実体視する自己欺瞞を起こして、それに執着するなといわれた。

 もし、そうだったら、今、楽しむしかないという者もあろうが、どうも、あらゆるものは生滅流転のなかで、パラレル宇宙を構成し、現象化するらしい。となると、死んだから終わりだということにはならない。

 死後、涅槃に入れるのはブッダの境地に達した者のみで、他は、自らにふさわしいパラレル宇宙に転生するのかも知れない。それも、因果応報的に。また、慣性の法則のように・・・・・(しかし、ブッダは全てのいのちがこの輪廻からの解脱することを指し示しておられるのだが)

 アメリカ在住のある日本人科学者が、一つの宇宙が終わりに近づいたときに、そこに生き残っている子孫が、あの、ブラックホールを突き抜けて、もう一つの平行宇宙に移住することが可能となる時代を目指して、最先端の科学を突き詰めていかねばならない。微々たるもので、遅々たるものながら、世界中の科学者を総動員して、この研究に取り組んでいる。この研究はまだ端緒についたばかりで、何兆年先のことかはわからないけれど、火星移住の段階ではまだ未熟にすぎないと語っていた。

 読者は、これを一笑に付してはならないと思う。

 「見えざる潜象の世界について」、あるいは「マクロやミクロの森羅万象の全てに、心がある」と雄弁に語りだしたのは、なんと、最先端の科学理論を扱う天才科学者たちである。科学は、証明されなければこうした推論も騙りに落ち、間違いが正されれば、その理論は直ちに廃棄される運命にあるが、このような厳しい研究の中で、真摯な飽くことなき探求と文明の進歩によって、見えざるものが発見されその存在が証明され、昨今の文明の飛躍の礎になっているのも、また、事実である。

 ということは、心のあり方が、この世の地獄も極楽も、パラレル宇宙の地獄も極楽も決定しているということであろうか。

 さて、冒頭、この年末年始にかけて、小生の近辺で、不思議に思うことが続けざまに起きていると述べたが、その不思議に思うこととは、令和に入ってから、黙想すると、黄金に光り輝く仏が顕れて、蓮の花の蕾を左手に持ち、右手を添えておられ、頭のいただきにはなお光り輝く如来を頂いている。これはまさしく聖観世音菩薩のお坐りになっているお姿である。閉じたまぶたの奥にくっきりと映りだし、やがて、いつでも、どこでもそのお姿は観じられる状態にあった。そうこうしているうちに、昨年12月に入って、聖観世音菩薩坐像の木像が小生がお給仕する二ヶ寺の寺院に思いがけずも寄進された。更に、隠れキリシタンにまつわるマリア観音までもが寄進された。このようなことはめったに無いことであった。

 更に、驚愕したことは、令和2年の新春元朝護摩祈祷に入る際、秘傳の聖観世音菩薩護摩法という次第を偶然、手にして、その秘法の中に、如法の聖観世音菩薩の世界とお姿が銘記されていて、たまたま、自坊に奉納された聖観世音菩薩はまさに、その通りに、衣も蓮もお姿も造立された古仏で、これまで、全く目にしたことはなかったもので、供養法という大切な経典に記されたとおりの貴重な聖観世音菩薩であることがわかった。

 紙面の都合で、聖観世音菩薩についてはまたの機会に譲るが、聖観世音菩薩は心を護り、仏心の花を開かせる仏である。般若心経や観音経、般若理趣経や密教の曼荼羅に描かれ、三十三観音霊場巡りなど、世界中で信仰されてきた菩薩でもある。この観音が顕れるときは決まって世の中が混沌とした激しい苦悩と災難に遭うときである。

潜象の聖観世音菩薩が始動しておられるから、これからどんな災難に遭おうとも、あなたの不生の仏心をお護りするためいつも側にいる。「念彼観音力」と観音の大慈大悲を念じて、わが魂を失うことなく、勇気を以って不生の仏心一つで毅然と生きぬきなさいという宇宙の意志が反映しているのかも知れない。

 

合掌

萬歳楽山人 龍雲好久