作成日:2011/06/20
気まぐれコラム《中長期計画と一日延ばし》
中長期計画と一日延ばし
中長期計画は厳しい目標値でも気軽に持ちますが、実行の一日延ばしをする心配があります。
例えば、5年後までに経費を25%削減するという選択は出来ても、今すぐ5%の削減を実行に移すということは容易ではありません。やらねばならないと分かっていて一日延ばしにする弱い心理が働くのでしょう。
A社ではコンサルタントを交えて経営改善5カ年計画を策定しました。基本は、毎年売上高を5%増加させ、経費は5%ずつ削減することで、経常利益を伸ばす計画です。始めにコンサルタントが売上伸び率と経費削減率5%を提案した時、経営者からは5%では目標が小さいから10%にしたらどうかという意見が出たほどです。
ところが、5カ年計画の初年度が始まってまもなく、経営者がその実現に躊躇を始めたのです。「5年かければ出来るが、今すぐは年5%でも難しいような気がする」と。さらに、「今の売上高維持が難しいときに、伸ばすなんてとても無理。人件費等はむしろ増えている」と言い出す始末でした。
では、以上のような一日延ばしを防ぐ為には、どうしたら良いのでしょうか。一つは、実行プログラムを用意して短サイクルの確認チェックをすること、もう一つは各部署(又は担当者)に目標値を的確に配分してその達成を支援することです。