作成日:2011/06/20
気まぐれコラム《他人に奉仕する》
他人に奉仕する
不思議に思うかもしれませんが、人は何か困難に直面した時、自分のことだけ心配しているよりも、他人(ひと)の為につくすことによって救われることが珍しくありません。
商店街組合の理事長を長年しているAさんは、組合員の悩み解決を最優先にしている。Aさんは78歳で足腰にやや不安があるが、組合員の店舗を回って経営問題から近隣トラブル等の相談まで引き受けています。結婚相談も多く、毎年秋季はまとめた結婚式に招待されるので大変忙しくなります。そんなAさんを見て、周りの者から「他人のことで、よくそこまで頑張れますね」と半ば呆れたように言われます。
実は、Aさんは8年前、組合理事長をやむを得ず引き受けました。長年副理事長をしていて、そろそろ辞めようかという時、当時の理事長が商売を廃業してしまったからです。最初Aさんは少しウツ気味で体調に自信が持てず、職務に熱心ではありませんでした。ところがある時、偶然健康講演会で聴いた「ウツのような病気は、他人から喜ばれることをしていると治りが早いものですよ」という言葉に心機一転したのです。
Aさんは、自分の為だけに努力している時よりも心身ともに健康になり、人から喜ばれることによって生きる意欲が強くなったことを本当に感謝しています。