作成日:2011/06/20
気まぐれコラム《経営内部の三毒》
経営内部の三毒
経営者「会社を長年やっていると、景気変動や他社との競争などで不安ですよ。最近起きた地震のような天災も恐いしね」
指導者「確かに外部からの危害も心配だが、人間でも組織でも内部から来る崩壊の方が脆いものですよ。昔の識者はそれを毒に譬えて、三毒と称します」
指導者は経営者が話に関心を持ったので、その三毒について説明しました。すなわち、三毒とは、人(会社であれば、経営者たち)の心から来る破壊要因で、「貪欲(どんよく)」「瞋恚(しんい)」「愚痴(ぐち)」であると。
まず貪欲とは、法や道義から見て許されない利益追求をむさぼることです。価格談合・商品偽装・脱税等はその最たるものです。会社は利益追求組織ですが、貪欲であれば長期安定の経営は望めません。
瞋恚とは激しい怒りのことです。怒りは経営者と従業員との関係、経営陣同士の関係等を破綻させる猛毒です。これを撒き散らせば、一瞬にして運命共同体や個々の人間関係が破壊されてしまうことがあります。
愚痴とは物事の道理をわきまえていないことです。自分だけが正しく、相手の責任だけを問うような態度です。まさに、自分勝手な生き方で物事を処理します。他人は、そのような人から離れていくでしょう。三毒は会社を内部から侵食損壊します。