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作成日:2011/06/20
気まぐれコラム《商人道の誠を尽くす》
商人道の誠を尽くす
 二宮尊徳の言動を筆記した『二宮翁夜話』巻之四(福住正兄筆記)にある「楠木正成」の話をしましょう。
 楠木正成は、南北朝時代に足利尊氏と戦って湊川で戦死しましたが、戦いの旗に「非理法権天」という文字を記していたと言います。

  【楠公旗文】

  非 は理に勝つ事あたはず
  理 は法に勝つ事あたはず
  法 は権に勝つ事あたはず
  権 は天に勝つ事あたはず
  天 は明らかにして私なし

 この意味は、道理・法規・権力等も天命には勝てず、知力・我欲・弁舌等によって天を欺くことは出来ないというものです。「天は明らかにして私なし」とは、「誠」が天の道であり、己に克つということです。正に、「誠は天の道なり、之を誠にするは人の道なり」と言えます。
  価格協定(一般には“談合”と呼ばれます。)は“必要悪”と言われます。ある経営者が打ち明けた苦悩です。「長年、付き合いで価格協定に参加しています。悪い事と知りつつ、収益が大きいので続けています。しかし、早く止めたいと考えています。本当は、仲間外れが恐いから仕方ないと自分に言い訳しています」
 この経営者は、最近まで業界団体役員もしていましたが、協定に参加していることに時々不安を感じて悩んでいました。
 商人道の誠を尽くすべきことを、二宮尊徳は楠木正成の旗の文字になぞらえ教えています。そのときの欲にまかせた行動は、厳に戒められるべきでしょう。