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作成日:2011/06/20
心の通信H20・3・10《不滅の意識(不生の仏心)アルナーチャラ》
 不滅の意識(不生の仏心)アルナーチャラ

 2月9日と2月22日の早朝、この寺で摩訶不思議なことが起こった。
突然、境内の庭先の蹲踞(つくばい)の中から、氷の仏像が出現したのである。
その朝は、いずれも、かなり冷え込んではいたが、つららなどはどこにもなく、蹲踞といっても、単に庭石のように置いていたもので、雨水がたまっているだけで、近くに水が滴り落ちるようなものは全く見あたらない。それは、溜まり水が単に凍っているだけのもののはずであった。
 その凍てついた蹲踞の小さな氷の湖面にすっくと、まるで観世音菩薩そのものが立っているのである。頭巾も法衣も着用していて、しかもお顔の目鼻口まである。驚きである。
 はじめ、誰かのいたずらかと思ったが、それにしても、あまりにもリアルな仏像の造形(如来や菩薩そのもののお姿)は、単なるいたずらでできるものではない。かといって自然にできたとなると、なおさら考えられないもので、まさに、不可思議!不可思議!という他ない。 
 この日は、ちょうど、96才で亡くなった檀家のおばあさんのお葬式の日で、早朝、火葬場から戻った折りに、たまたま、この氷でできた蹲踞の仏像に気づいた。
 亡くなったおばあさんは信仰心に厚く、いつも寺にお参りに来ては、寺のものやお参りに来る人たちに優しい心配りをする方であった。そのことが関係しているのだろうか?
実は、この日、このおばあさんの葬儀が全て終わった時間に、この仏像はゆっくりと溶けだして、蹲踞の湖面に静かに戻って消えたのである。
 そういえば、寺では、仏縁を大切にしている人が亡くなると、よく、不思議な奇瑞が現れることがある。たとえば、本人の臨終の時刻に寺に挨拶に来たりとか、座禅や法話の集いに同席していたりとか、お墓参りをしていたりとか、寺の松の木が突然、枯れたりとか、篤信の方が亡くなると、寺に不思議な知らせがあることは、ままある。
 しかし今回のように、誰の目にも明らかな不思議な現象は、全く初めてのことである。
 2月9日に氷の観世音菩薩が出現して以来、ずっと、奇瑞であることはうれしかったが、しかし、本当のところはどうなのか、気になってならなかった。何かの偶然か、それとも、やはり、誰か人為的ないたずらなのか、まんじりともせずにいた。ところが、2月22日、早朝 、やはり、再び、蹲踞に氷の柱ができていたのである。しかも、今度は、氷が水中から上に伸びていく様子を直接、目撃してしまったのだ。
そう!いたずらでも何でもなく、自然現象として明らかに蹲踞の湖面から氷の柱が育っていったのだ。しかも、今度は、龍のような白い大蛇のような姿であらわれ、対面に、なんと!なんと!氷の山が出現したのだ。そして、この氷の山に全く釘付けとなってしまった!というのも、どこかで見たような山の姿をしていたので、まさか、そんな、ありようはずもない!そう思いながら、なかばドキドキしつつ、心当たりの山の写真はないものかと、急ぎ部屋に戻り、書庫をくまなく探した。そして、それは、すぐに見つかった。驚いたことに、なんと!全く同じ姿であった。まさに、インドの聖者ラーマナ・マハルシが生涯こよなく敬愛し崇めつつ住んでいた、あの聖なる「アルナーチャラ山」そのものであったのだ。私は、しばらく言葉を失い、心がうち震えるのを禁じ得なかった。
ラーマナ・マハルシこそ、不二一元論を説き、不生の仏心を指し示している、20世紀最高の正覚者である。彼は、17才で死との葛藤を超え、精神の至高の座に再生し不滅の意識を悟得して以来、生涯ずっと解脱の状態にとどまり、正法を示し続けた希有の覚者である。この希有なる覚者、シュリ・ラマナ・マハルシは、聖なる山アルナーチャラに瞑坐し、一歩も出ることなく、沈黙の霊明なる光輝を全世界に発し続け、その教えは、平易にして、直裁。覚者中の覚者として、世界に多大なる影響を与え、1950年に涅槃に入った。彼の「不滅の意識」は僧盤珪が示した「不生の仏心」に通ずるものがある。
 折しも、今年の自己凝視のテーマを「不生の仏心」と決めた矢先のことであった。まさに不可思議な現象であった。興味深いことに、これらは、新月の明け方、満月の明け方に起きている。が、2月30日の下弦の月の早朝、今度は、この蹲踞の小世界に、氷の「萬歳楽山」が出現してしまった。
 全ては不滅の意識(不生の仏心)の中で通じている。
 終わりに、ラーマナ・マハルシ自身のアルナーチャラ山賛歌を紹介しよう。

 アルナチャラの丘の上を 小さな鹿や熊や 豚たちが歩きまわる
大きな像も歩きまわるが 全ては平和である
 ここには主アルナチャラがアンナマライの御名によって
 浄められた 至高の知識として在り
 やってくるものたちの 無知をぬぐい去る
 主の恵みに漏れるものは誰もいない
                  萬歳楽山人 龍雲好久