作成日:2011/06/20
気まぐれコラム《職場環境と集中力の発揮》
職場環境と集中力の発揮
ある事業所向け食器販売会社の一例です。この会社の事務所は従来は雑然としていたので、社長の一存により内装や照明・備品を徹底的に整え、同時に厳格な職務手順や時間配分に関する規準を作成しました。
ところが、営業マン全体から、事務所が整然として落ち着かないとか、時間配分や仕事の手順が厳格で仕事に集中出来なくなったという不満が出るようになりました。また、自由時間に余裕が無くなり、社員同士のコミュニケーションが少なくなったとも言います。
一番困ったことは、仕事の優先順位を勝手に決められなくなったことです。営業から戻った時、直ちに報告書を作成して上司に提出するので、一息つく余裕がありません。また、仕事の途中であっても、時間配分の規準で仕事を中断せざるを得なくなりました。
職場環境は静かで整然としていれば理想という訳ではありません。特に集中力は、電車の中や喫茶店でも読書等が可能なように、ある程度の雑音を気にしながら続ける方が長続きします。雑音が一切無い環境にいれば、心が仕事に集中するとは限りません。むしろ仕事への飽きが早く、気力が落ちるようです。
また、時には仕事手順の例外を認めたり、途中で仕事の種類を変えたり、複数の仕事を同時に進めたりする方が集中力が発揮出来る場合も多いのです。