作成日:2011/06/20
気まぐれコラム《お客様と店舗の信頼関係》
お客様と店舗の信頼関係
多くの方々が、郊外の道端などに多く見られる無人の農産物直売所でキュウリやナスなどを買ったことがあるでしょう。近くに置いてある金銭箱に代金を入れ、勝手に商品を持ち帰るシステムです。販売者によると、商品の販売量と金銭箱の金銭有高は、ほとんど毎日一致するそうです。
宝飾店などの経営指導に際して、盗難防止策は深刻且つ重要な課題ですが、ふと反省する気持ちもあります。例えば、入店して来るお客様の特徴や挙動を観察したり(どんな点に注目するか指導)、カギの掛かったショーケースなどから商品を取り出して説明する時のお客様の態度を観察したりします(不審な動作を指導)。極端に言えば、「お客様は店舗の敵」と想定しているように見える場合もあります。これでは、店舗がお客様全体から信頼されなくなる怖れもあるでしょう。ところで、店舗側の盗難防止策に絶対はありませんが、入店して来るお客様に信頼と歓迎の気持ちを表し(真心を込めて「いらっしゃいませ」)、お客様とのコミュニケーションを積極的に行うこと(真剣な接客態度が犯行の隙を与えない)が、最良の防止策と考えられます。要は盗難などを見つけることではなく、真剣な接客サービスによりお客様と店舗の信頼関係を築き、犯行の動機(この店舗は簡単)を消滅させてしまうことです。