作成日:2011/06/20
気まぐれコラム《足るを知る者は成長する》
足るを知る者は成長する
竹は40年か60年に一度(120年周期の種類もある)、一斉に花を咲かせるそうです。これはどちらかと言えば不吉な前兆とされ、その竹林や周囲の木々が突然に全部枯れたりする場合があると言います。
人や会社等も長年平凡な努力を重ねているうちに、新商品が思わぬ脚光を浴びたり、好景気によって予想外の大儲けをしたりすることが珍しくありません。これ自体は大変有難いことです。しかし大きな経営問題は商売の成果が予想以上に出て、驕る気持ちを抱いている時に発生するものです。
Aさんは夫婦仲良く20年間惣菜店を経営してきましたが、ある時友人から好立地の店舗を紹介されて2店目を出しました。これが繁盛店になって、組織を法人化し、5年後には10店を経営するようになりました。最初は従業員を大事に扱っていましたが、会社が大きくなるに従って社員やパートに対して威張る態度をとるようになりました。結果、従業員の定着性が悪く、店長の不正行為や深刻なクレームが発生するようになりました。結局、会社は瞬く間に業績不振となり、残ったのは元の1店のみとなってしまいました。
Aさんは、以前は一商店主で終わると思っていましたが、修養が足りず自分の境遇に大輪の花が咲いたように浮かれていました。元の状態に戻って自己の驕りに気づきました。