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作成日:2011/08/12
気まぐれコラム《成功の共有は難しい》

 創業から短期間で上場した成功談を見聞した感想として、意外に一人で起業した企業が多い事です。一般企業の中には、創業時は何人かの友人と立ち上げたが、軌道に乗った後で一人になったという例も多いものです。X社(パッケージ製造業)は、昭和50年に友人5人が発起人になって贈答品包装材の会社として創業しました。不況によって何度も経営破綻寸前になりましたが、A氏がリーダーシップをとって乗切ってきました。会社経営が苦しい時は、普段以上に仲間との信頼を強く感じました。平成期に入って、X社はA氏の個人的人脈で電器製品用のパッケージ製造業に参入して、会社規模と業績を大きく伸ばしました。ところが、従業員数が100人を超して資本金を1億円にした頃からA氏の存在感が大きく突出して、役員報酬や配当金等の決定に関して創業仲間4人との関係が不和になってしまいました。結局、4人の仲間はA氏に持株全部を譲渡し、相当な役員退職金を受け取って会社を去っていきました。

 X社は現在A氏によって一層の発展を遂げ、中堅企業としての地位を確立しています。人は、苦難を共有しても信頼関係は簡単に崩れません。しかし、苦労して勝ち取った成功の報酬を共有しようとする場合は、仲間との信頼関係維持は案外脆いものです。